2008.02.28

総監督 就任記者会見


FC琉球の大構想は、沖縄の大構想でもある

「私自身、沖縄でみなさんとご一緒することができてたいへん光栄です。もちろん2002年に日本を離れたときに、いつの日か戻ってくるだろうなとは 思っていましたが、日本に戻ってくるとしても、沖縄、そしてFC琉球にかかわるために戻ってくるとは、正直一度として頭に思い描いていませんでした。
ところが、野口代表が語ってくれた情熱、夢の一部というものが私を魅惑し、だからこそ沖縄に来ることを決意しました。なにが魅惑的だったのか、それは”沖縄という地においてサッカー”とう大きな構想、それが志の高いものだと感じたからです。
では、どのようなサッカー大構想なのか?つまり私がFC琉球を完全なるプロにするということ。FC琉球を成功へ、エリートへの道へと導くことです。また若者たちに対しての育成、才能を伸ばしてあげられるるような方針もたててまいります。

 もうひとつこの構想には重要なものがりあます。FC琉球がやろうとしていることに、みなさまにも手を貸していただきたいのです。サッカーのボール に対して、ジャージ(=ユニフォーム=クラブ)に対して、サッカーの一つひとつの事柄に対して、愛情を一人ひとり示してください。

 この沖縄の地で浦和レッズや鹿島アントラーズと対戦する試合を自分達の手でできることになったら、どんなに誇り高いことか、どんなに沖縄の人に とって幸せなことであるか、みなさん考えてみてください。このミッションは興奮に値するものであり、素晴らしいひとつのチャレンジです。ただやる以上は しっかりとした意思と決意、長期的構想をもってやっていかなければならない。
FC琉球の大構想というのは、沖縄の大構想でもあるのです。ですから沖縄に住んでいる一人ひとり、全員の力が支えになっていただけることで、この構想を推 し進めていくことができる。スタジアムにいらっしゃる人だけでなく、誰もがサポートしていただけるものと信じております」

”県民の誇り”と思っていただけるクラブへの導きたい
___代表監督などを歴任したあなたが、なぜサッカー発展途上の沖縄で、ゼロからのチームづくりをすることになったのか



「こ のようなチャレンジをお受けすることになったのは、私自身の意思であり、希望するものでもありました。たいへん幸せなことに、今までのキャリアの中で私 は、それはそれは大きな大会を経験することができました。ワールドカップしかり、オリンピックしかり、200を超える国際試合を経験してきましたし、サッ カーという世界で30年以上も仕事を続けてきました。そういうものをベースに今回、沖縄にやってきた。それはなぜかといったら、サッカーといったものにま た違った取り組み方があるの思ったからです。

 FC琉球は一つの仕事をする楽しみというものを与えてくださいました。この大構想の中でリーダーとして引っ張っていける、経験を活かしていける。 野口代表がうち立てた大構想に、一人の人間として、また経験を持つ者として、専門家として、私の名前やイメージ、ノウハウなど持てる力がお役に立てるのな らば、と。

 これは監督をしているだけだったら得られないものです。私ももうすぐ53歳となりそろそろ熟年といわれる年齢になります。今までとはちがったかた ちでの仕事をしていきたい。つまり、いろんなスタッフの発展に寄与するような、教育・育成、社会への貢献といった仕事で、なにかお役に立てればと思ってい ます。それは決して楽な仕事ではないし、一つひとつステップを踏んでやっていかなければならない仕事。障害がでくることもあるでしょう。ですが、私はやる きいっぱいで、強靭な意志と高いモチベーションをもって、この挑戦に乗り出したい。恐れるものはなにもない。チームも昨年の17位というところから、しっ かりとした形で上に押し上げていきたいと考えています。

 では、いったい私はこれから総監督としてなにをしていくのか。技術的なもの、戦略的な方向性、それをどういったスケジュールで、どんなカリキュラ ムで推し進めていくのか。それらすべてを決めていくのは私です。また大構想を私自身も引っ張っていきますし、そのための準備もしていきます。方向性を見誤 らないよう導くのも私なら、間違った方向へ行っていかないかチェックするのもの私がやります。それが総監督としての私の役割です。」

___ベンチに入って采配ふるうのか。

「私は監督ではありません。たとえば私が車を造ると考えてください。その中にドライバーという監督に入ってもらい、運転していく。その監督が『こ の車、エンジン換えたほうがいいな』と思えば、エンジンを換えてもいい。もっと推進力あるタイヤにしたいと思えば換えてくれていいんです。

 もちろん必要とあれば、いろんなかたちで指導することもあるかもしれない。でも大切なのは、一人ひとりが自分の仕事を、目標を見据えながらしっか りできること。選手やテクニカルスタッフ、選手を取り巻くスタッフなどを私がしっかりと守ってあげて、それぞれが自分の仕事をできるようにしてあげたい。 それぞれが全幅の自由をもって仕事ができるようにしてあげたいと思うのです。」

___最後にもう一度、決意のほどを。

 「FC琉球の掲げる大構想に自分自身の全身全霊を懸けて打ち込んでいくという決意があります。なぜなら私のことを信じて、実現するためのカギをさずけてくれた人がいる以上、そうした期待に応えるという決意もあるからです。

 私はサッカーという分野の専門家であり、プロ監督であり、2002年に日本が自国開催したワールドカップでの代表を率いた人間でもあります。サッ カーという技術的な分野においても、また社会に発信するメッセージという意味でもいろいろなことができるでしょう。それは沖縄全土に向けた私どもの発信で す。つまりはサッカーをする人々、サッカーを愛する人々、ボール、ジャージを愛する人々。そして沖縄に住むすべての人々が『この大構想を支えて本当によ かった、これはわれわれの誇りだ』と思ってくださるように、この大構想をしっかりと導きたいと思います。」